こんにちは、兼業投資家のMMです。
現在米国オンライン証券会社のチャールズシュワブを使って株式の取引、資産運用を行っていますが、世界最大の投資信託会社バンガードとETFでのコスト競争をしています。
後発のチャールズシュワブの方がコスト面では有利になっていますので、小額投資家や積立投資家にはありがたいです。
今回は高配当株式を対象したバンガード米国高配当株式ETF(VYM)のチャールズシュワブ版、シュワブ米国配当株式ETF(SCHD)を紹介します。
VYMとは
バンガード米国高配当株式ETF(VYM)とは、配当が高い米国株式を組み入れたETFとなります。
高配当の名がついている通り、ETFの中では配当金が高くなっており、値上がり益(キャピタルゲイン)よりも配当(インカム)を重視しているため、投資金額が大きい投資家に向いている投資先と言えます。
バンガード米国高配当株式ETF(VYM)と アメリカの代表的株価指数S&P500をベンチマークとするSPDR S&P500 ETF(SPY)の直近10年のトータルリターン(配当込み)を比べてみます。(参照 ETF Replay.com)
緑がSPY、青がVYM、赤枠がトータルリターン推移、青枠がトータルリターンサマリになります。
10年間のトータルリターンはSPYが178%に対し、VYMが139%とSPYが大きくリードしていますが、VYMはあくまでインカム重視となります。
VYMの詳細については「アメリカ株でアーリーリタイアを目指す」を運営されているはちどうきゅうどうさんが「VYMとは、米国高配当株のETF」で解説をされているので参考にしてみて下さい。
VYMとSCHDの比較
高配当ETFの中でもバンガードのVYMは最もコストの低いETFとなりますが、チャールズシュワブのシュワブ米国配当株式ETF(SCHD)は更に低いコストとなっています。
下記でトータルリターン、ファンド概要、構成銘柄の比較をしてみます。
トータルリターンチャート比較(VYM vs SCHD)
* ETF Replay.com 参照
上記はSCHDが設定された2011年10月~2018年3月までの期間とし、緑がVYM、青がSCHDを表しています。
この期間でのトータルリターンはVYMが142%、SCHDが135%とVYMの方が若干良いリターンになっていますが、動きはほぼ同じです。
ファンド概要
VYM | SCHD | |
---|---|---|
ベンチマーク | FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス |
ダウジョーンズUSディビデンド100インデックス
|
経費率信託報酬 | 0.08% | 0.07% |
設定日 | 2006/11/10 | 2011 /10/20 |
純資産総額 | 208億ドル | 74億ドル |
配当利回り | 2.83% | 2.67% |
配当頻度 | 年4回 | 年4回 |
銘柄数 | 391 | 97 |
参照 ETF.com
SCHDの経費率は0.07%と債券ETFの中では最も低いコストになっています。
配当ETFの割りにどちらも配当利回りが2%後半とあまり高くないのは、2018年3月時点でかなり株価が上がっていることによるもので、他のETFと比べるとそれでも高い方です。
S&P500連動ETFを代表するSPDR S&P500 ETF(SPY)の配当利回りは1.77%ですので、それと比較するとどちらも高くなっていますね。
SCHDのメリットは、運用会社であるチャールズシュワブ証券で購入をする場合は買付手数料が無料になることで、毎月積立投資をする場合、少額投資の場合は有利になります。(VYMは$4.95掛かります)
構成銘柄
VYM、SCHDの構成銘柄は下記の通りとなっています。
企業別
VYM | SCHD | ||
---|---|---|---|
マイクロソフト | 7.04% | インテル | 5.34% |
JPモルガン | 3.99% | マイクロソフト | 5.08% |
ジョンソンエンドジョンソン | 3.50% | ファイザー | 4.57% |
エクソンモービル | 3.21% | ボーイング | 4.42% |
ウェルズファーゴ | 2.59% | ホームデポ | 4.41% |
インテル | 2.32% | ベライゾン | 4.27% |
AT&T | 2.24% | ジョンソンエンドジョンソン | 4.19% |
シスコシステムズ | 2.22% | コカコーラ | 4.09% |
ファイザー | 2.15% | エクソンモービル | 4.00% |
シェブロン | 2.12% | ペプシコ | 3.91% |
上位10社の構成銘柄になりますが両方に入っているのは、マイクロソフト、ジョンソンエンドジョンソン、ファイザーの3社のみで、残り7社は別の企業が入っています。
いずれも安定感のある超大企業です。
業種別
VYM | SCHD | ||
---|---|---|---|
IT | 16.96% | IT | 23.40% |
金融 | 14.20% | 生活必需品 | 20.20% |
ヘルスケア | 12.98% | 産業用機器 | 15.60% |
生活必需品 | 12.39% | 一般消費財・サービス | 12.30% |
産業用機器 | 11.96% | ヘルスケア | 8.80% |
エネルギー | 9.52% | エネルギー | 5.70% |
電力ガス | 7.06% | 素材 | 4.90% |
一般消費財・サービス | 6.11% | 通信 | 4.30% |
通信 | 4.49% | 金融 | 3.60% |
素材 | 4.32% | 電力ガス | 0.50% |
どちらもITがトップ、トップ5までは大体似たような業種となっています。
時価総額別
VYM | SCHD | |
---|---|---|
超大型株3,000億ドル以上 | 59.98% | 77.07% |
大型株100億ドル以上 | 25.55% | 16.98% |
中型株20億ドル~100億ドル | 11.29% | 5.16% |
小型株300万ドル~20億ドル | 2.69% | 0.73% |
超小型株50万ドル~300万ドル | 0.49% | 0.07% |
SCHDの方が超大型企業に寄っていますが、超大型株は株価が高くなりがちですので、利回りが若干VYMより下回っている要因の一つと言えそうです。
SCHDは配当金投資戦略の選択肢の一つ
VYMもSCHDも配当金が高く設定されていますので、配当金投資戦略(Income Investing Strategy) を取る投資家に向いている投資先と言えます。
配当金投資戦略に適している投資家のタイプは2つ、リタイア済みであるか投資元本が多いか、です。
我が家はまだどちらも当てはまっていませんが、いずれは配当金投資戦略に移行したいと考えていますので、その時に選択肢の一つになると考えています。
配当金投資戦略に適した投資家についてまとめた記事です。
配当金投資戦略を採用するには元本がどのくらいあれば良いかをまとめた記事です。