こんにちは、家計予算担当のMMです。
お金について考えることは人生について考えることと言っても過言で無い位、今の生活はお金と密着しています。
そのためお金に関する悩みや苦労というのは殆どの人にとって生涯関わってくる問題となります。
人生のステージによってその悩みというのは変わってくるものですが、人生を通してお金に関することで一番苦労したこと、後悔したことを知ることは今後の備えのヒントになります。
経済サイトの Market Watch に 年配のアメリカ人がお金に関して最も後悔していることに関する記事がありましたので要約してみます。 (原題:This is No. 1 financial regret of older Americans)
アメリカ人の「お金」の後悔トップ6
パーソナルファイナンスサイトの Bankrate による年配のアメリカ人のお金の公開トップ6は下記の通りになります。
順位 | 内容 | 割合 |
---|---|---|
1 | リタイア後の貯金が早い段階で貯められてなかった | 18% |
2 | 生活防衛資金が十分貯められてなかった | 13% |
3 | 学生ローン(奨学金)を借り過ぎた | 9% |
4 | クレジットカードを使い過ぎた | 9% |
5 | 子供の教育費を十分貯められていなかった | 8% |
6 | 経済力以上の家を買ってしまった | 3% |
各項目について軽く補足をしていきます。
1位の「リタイア後の貯金が早い段階で貯められてなかった」ですが、アメリカには定年制度はありませんが、大体は60~65歳でリタイアする人が多い事、年金だけで生活を賄うことは出来ませんので、老後の資金を早くから貯めておけば良かったという意味です。
2位の「生活防衛資金が十分貯められてなかった」は、原文は Emergency Expense (緊急時の支出)となっていましたので、急な医療費や車の故障等があたりますが、それらの資金が事前に用意できておらず、資金繰りが厳しくなったことを指します。
3位の「学生ローンを借り過ぎた」ですが、日本でいう要返済の奨学金のことです。
アメリカの大学の学費は日本の4倍とも言われていますので、その返済が卒業後に重くのしかかっていることは今でも大きな問題となっています。
4位の「クレジットカードを使い過ぎた」は、クレジットカードの支払いに追われることを指します。
クレジット大国ですが、やはり現金と違ってしっかり管理が出来てないと使い過ぎて家計を圧迫してしまいます。
5位の「子供の教育費を十分貯められていなかった」は、特に学費が跳ね上がる大学のことです。
高校までは公立も多いですが大学は殆ど私立で学費も高いため、資金が用意できていないと学生ローンを子供に借りてもらうことになりますが、それにより子供はまた学生ローンの支払いに苦労することになります。
6位の「経済力以上の家を買ってしまった」は、文字通り本来の支払い能力以上の家を買ってしまったことでローンで苦労することを指します。
リタイア後の資金確保不足が最大の後悔
アメリカ人のお金に関する最大の公開はリタイア後の貯金が早い段階で貯められてなかったでした。
NPO団体の Pension Right Center によると、アメリカ人の年金平均額は 毎月 1,500ドル(約17万円)、年間 18,000ドル(約198万円) です。
経済サイトの The Motley Fool によると、65歳でリタイアした場合の以後の平均生活費は 毎月 3,700ドル(約41万円)、年間 44,600ドル(約491万円)と 年金だけでは賄えず、年金の倍額程度を自分で用意しなければいけません。
ですので若い内から確定拠出年金の運用とそれ以外にも自分で少額でも良いので積み立てることを奨励されています。
ですが、多くの人が後悔をしているということは、それでも貯められなかったか、見通しより現実が厳しかったということでしょうか。
正直自分としても老後というのはまだ先のことなので、一応見通しを立てたりしていますが、そこまで差し迫った感じはしていません。
多分殆どの人にとって老後資金というのは遠い未来の話だと思うのですが、この結果を見ると今の時点からでも危機感を持った方が良いということかもしれません。
特にサラリーマンは老後を迎えてから資金を確保するのは難易度が上がりますが、給料がある現役中であれば挽回は何とかできそうです。
人生設計とそれに伴う資金繰り計画の重要性
お金で後悔したことのランキングの他の項目すべてに言えることですが、人生設計を事前に行い、その人生設計に伴うマネープランに沿った貯蓄ができれば、これらの後悔は防ぐことが出来ます。
ですが、人生設計というのはとても難しいものです。
- 結婚するのか、独身でいるのか
- 子供はいるのか、いるのであれば何人か
- 車を持つのか
- 持家か賃貸か
- 大きな医療費の可能性は無いか
等考えればキリがありませんが、人生設計とそれに伴うマネープランを事前に完璧に決めるのは難しいものです。
また計画通りになる保証もありません。
ですが、それでも大まかな方針を決めることは出来ますし、用意をしないよりした方が苦労することは間違いなく少なくなります。
先が読めない中での人生設計は難しいですが、そこは会社の予算を決めるのと同じ、多くの不確定予想の中からある程度は大さっぱに決めるしかありません。
最大のリスクヘッジは共働き?
以前、我が家の老後に必要な資金は 6,000万円という試算を行いましたが(年金・退職金無し前提)、人生の多くのイベントに伴う出費を終えた上でこの金額を更に貯めておくというのは正直かなり厳しいと考えています。
資産運用でも増やしていきたと考えていますが、それだけでは足りませんし、定期収入を確保できる事業を起こせれば理想ですが、それもどの位現実的なのかもわかりません。
ですので、現在の我が家で考えられる最も現実的な方法は共働きによる資産形成です。
妻は一度仕事を辞めていますので、復職したとしてもどの位の資産が積み上げられるのか分かりませんが、やはり給料による収入確保が最も確実な方法の一つであると考えています。
よく将来は年金が貰えないという話を聞きますが、本当に貰えないとなるとかなり厳しいですが、何とか出来る備えはしておきたいですね。
アメリカと日本では事情が違いますが、お金に関する後悔を知ることは今後のヒントに十分なります。
まとめ
どこか遠くのことのように感じられる老後資金ですが、この結果を見て少し身が引き締まりました。
今後も支出は増えていきますので、しっかり備えていきたいです。
人生の悩みの9割はお金に関することと言われますが、その悩みを減らすことは人生の満足度、充実度向上に繋がります。
備えあれば憂いなし。
楽しく暮らしていくために準備は万全にしておきたいですね。