住宅購入で「現金一括購入」と「ローン借入で現金は投資」はどちらが良い?

こんにちは、家計予算担当のMMです。

住宅購入と言うと、住宅ローンで購入するケースが多いと思いますが、住宅ローンに伴う利子を払うのがもったいないと考えて現金一括購入出来るように貯めてきました。

ですが、いざ目標金額(2,500万円)近くになると「本当に現金一括で購入するのは正しい判断か」という疑問を抱くようになりました。

住宅ローンの早期返済をすべきか、投資にお金を回すべきか」という議論は日本でもアメリカでもネット上に多くありますが、「現金一括購入をすべきか、ローンを借りて返済をしつつ、手元のお金は投資に回すべきか」という議論は日米共にネットに見当たりませんでした。

ですので当事者として、投資家として考えたことをまとめておこうと思います。

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理論上は現金一括購入より「投資」

米国のパーソナルファイナンスサイトやブログを見ていると「理論上は現金一括購入より投資をした方が良い」と考えられます。

「ローン早期返済か投資か」の疑問に対しては、基本的には早期返済すべき、という意見ですが、一方で「リターンが固いのであれば投資の方が良い」という意見もあります。

ローン返済より投資の方が良いの根拠は、ローンの利率、株式投資の期待リターン、インフレ率の3つが大きく関わっています。

項目 コメント 参照サイト
ローン利率 3.99% 30年固定金利 Bankrate
投資リターン 8.70% 株式60%-債券40%平均 Vanguard
インフレ率 2.17% 1996-2016平均 statista
合計 4.24%    

上記はそれぞれのアメリカの平均になりますが、この前提の場合、ローンを返済するより投資をした方が年利4.24%でお金が増えることになります。

投資リターンがローンでの利子を上回るのであれば、現金で一括購入するより、ローンを借りて支払いをしつつ、貯めたお金は投資に回した方が良いですね。(あくまで理論上です)

ローンの利子支払いと債券ETFの分配金を比較シミュレーション

実際に日本におけるローンと配当金(分配金)が出る投資先でシミュレーションをしてみたいと思います。(ローン借入資金、投資資金は共に2500万円)

比較対象は固定金利のフラット35の20年ローンと債券ETFであるシュワブ・US・アグリゲート・ボンドETF【SCHZ】です。

債券ETFにしている理由は株式ETFより元本の値動きが安定しているためです。

フラット35の20年ローン(団信込み)の利率は1.3%、シュワブ・US・アグリゲート・ボンドETF【SCHZ】の利回りは 2.39%ですので、分配金がローンの利子を上回ることになりますが、実際にそれを確認してみます。

*SCHZは米国ETFのため、分配金には28.283%の税金が日本国内で掛かるため、計算上の利回りは2.39%にざっくり0.7を掛けて 1.67%前提とします。

フラット35の20年ローンでの利子支払額

利率1.3%フラット35の20年ローンで2500万円を借りた時の利子支払額を年単位で見てみます。(参考:@ローン計算)

*利子支払分が分かりやすいので元金均等としています。

年数 返済年額 元金分 利息分
1 1,567,538 1,249,992 317,546
2 1,551,288 1,249,992 301,296
3 1,535,039 1,249,992 285,047
4 1,518,789 1,249,992 268,797
5 1,502,539 1,249,992 252,547
6 1,486,289 1,249,992 236,297
7 1,470,038 1,249,992 220,046
8 1,453,788 1,249,992 203,796
9 1,437,539 1,249,992 187,547
10 1,421,289 1,249,992 171,297
11 1,405,039 1,249,992 155,047
12 1,388,789 1,249,992 138,797
13 1,372,539 1,249,992 122,547
14 1,356,289 1,249,992 106,297
15 1,340,040 1,249,992 90,048
16 1,323,790 1,249,992 73,798
17 1,307,540 1,249,992 57,548
18 1,291,290 1,249,992 41,298
19 1,275,040 1,249,992 25,048
20 1,258,950 1,250,152 8,798
合計 28,263,442 25,000,000 3,263,442

2500万円の1.3%なので、利子支払総額は20年で326万円となります。

現金一括で住宅を購入した場合は、ざっくりこの326万円分を節約=得することが出来ると言えますね。

SCHZ(債券ETF)での利子支払額

次に実質利回りが1.67%の SCHZ に2500万円を投資したときの分配金を20年分で見てみます。

分配金は再投資せずにローン支払いに充てる前提としています。

年数 投資元本 税引後配当率 分配金
1 25,000,000 1.67% 418,250
2 25,000,000 1.67% 418,250
3 25,000,000 1.67% 418,250
4 25,000,000 1.67% 418,250
5 25,000,000 1.67% 418,250
6 25,000,000 1.67% 418,250
7 25,000,000 1.67% 418,250
8 25,000,000 1.67% 418,250
9 25,000,000 1.67% 418,250
10 25,000,000 1.67% 418,250
11 25,000,000 1.67% 418,250
12 25,000,000 1.67% 418,250
13 25,000,000 1.67% 418,250
14 25,000,000 1.67% 418,250
15 25,000,000 1.67% 418,250
16 25,000,000 1.67% 418,250
17 25,000,000 1.67% 418,250
18 25,000,000 1.67% 418,250
19 25,000,000 1.67% 418,250
20 25,000,000 1.67% 418,250
合計 8,365,000

*投資元本/利回りは変わらない前提

2500万円の1.67%ですので、20年間の分配金合計金額は837万円となります。

ローンを借りた場合の支払利子総額は326万円でしたので、差引き 511万円分利益を上げられることになります。

「住宅ローン+手元資金は投資」の方が得

まとめると、2500万円分現金一括で住宅を購入するより、住宅ローンを借りて貯めた2500万円を債券ETFに投資した場合の方が511万円分得をする、という結論になります。

現在の住宅ローン金利がかなり低水準であることも一因であると考えられます。

株価変動リスクと分配金引下げリスク

理論上は現金一括購入より、ローンを借りて手元資金は投資した方が良さそうですが、2500万円という大金を一気に投資にまわすことは中々決断することが難しいです。

また株式ETFと比べて安定している債券ETFですが、それでも株価変動リスク分配金引下げリスクは考慮に入れなければいけません。

株価変動リスク

いくら値動きが安定していると言っても値動き自体はありますので、2500万円の元本が少なくなることはありますし、分配金で入ってくる以上に元本が減ってしまっては計画が成り立たなくなってしまいます。

債券ETFがここ10年で最も下げたのはリーマンショックの時ですので、現在の株価がリーマンショック時まで下がった時に元本がどれほど減るかを見ておこうと思います。

SCHZはリーマンショック時にはまだありませんでしたので、同様の動きをしているバンガードのBNDを株価を参考にしてみます。

126

*Google Finance参照

2018年1月4日時点の株価は $81.37、最も低い株価だった2008年10月10日の $69.95 で、現在の株価の86.0%にあたります。

今株価を購入して最悪リーマンショック時の株価まで下がると考えると投資元本が86%になると考えると、2500万円×86% = 2149万円351万円損をすることになります。

上記で「住宅ローンを借りて貯めた2500万円を債券ETFに投資した場合の方が511万円分得」としていますので、万が一リーマンショック級の暴落が来て元本が86%になっても、まだ160万円得をしていることになります。

未来は誰にも予測できないので、もしかしたらリーマンショック以上の暴落が今後来るかもしれませんし、逆に今後伸び続けることもありますが、リーマンショック級を前提とした場合は何とかまだ耐えられそうですね。

分配金引下げリスク

今回の前提は投資先が毎年安定したリターン(分配金、配当金)を出してくれることを前提としていますので、そのリターンが下がる見込みであればまた状況が変わってきます。

下記はバンガードのBNDの一株あたりの分配金の推移となりますが、緩やかな右肩下がりとなっています。(SCHZも同様の動きの前提)

125

*divi data参照

株価が低い時期に買えば利回りを上げることは出来ますが、それでも一株あたりの分配金が下がり続けていますので、今後も下がり続けるようであれば20年間で837万円の分配金は計画の見直しが必要です。

債券ETFに関しては元本の値下がりより、分配金引下げリスクの方があることが分かります。

我が家の方針

理論上は現金一括より投資に回した方が良いですし、上記のシミュレーションでも改めて思いますので、基本は投資をしたいと考えています。

ただ2500万円という大金を投資すると考えた時にはできる限りリスクを取り除きたいものです。

最有力候補であった債券ETFも分配金の引下げリスクがあるため、実際に投資をするのであれば、同様に元本割リスクが少ないもしくは限定的、かつ安定したリターン(分配金、配当金)を出すものにしたいですね。

リスク分散が出来るETFの中で探すことになりますが、住宅購入まではまだ時間があるのでもう少し検討が必要です。

防衛的投資家として、とにかく損をしない方向で考えて行きます!

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コメント

  1. NakaG より:

    MMさん、

    住宅ローン減税が終わっていなければ、残高の1%程度が税額控除ですから、今の日本の金利なら、おおよそ戻って来るかもですよ。

    • MM より:

      NakaGさん

      コメント頂き有難うございます!
      そうですね、住宅ローン減税は考慮に入れようと思ったのですが、今後いつまで続くかがわからないため、とりあえず安全サイドで考慮無しにしました。
      実際使えれば、投資した方がもっと有利になりますよね。となるとやはり投資する、が正しい判断のように思えますね。。。

  2. yogurt より:

    はじめまして、いつも楽しく読んでいます。
    我が家も30代で35年全期間固定で購入しました。
    団信加入により、死亡やがん診断で残金の支払いが免除になることを考えると、借金をなるべく引っ張った方が得なのではないかと考え、頭金はあまり入れずにその分を投資にまわしています。
    感覚的には、負債を抱える負担感よりも生命保険に入っている安心感が少し上回る気がします。
    メンタルを病まずに働けることが前提ですけどね。

    よいお家が見つかるとよいですね。

    • MM より:

      yogurtさん

      コメント頂き有難うございます。またいつも読んで頂いているとのこと、有難うございます!
      確かに万が一の時のことを考えるとローンを引っ張った方が得ですね。この意見だけでやはり投資に回した方が良いと思いました!
      実際に住宅ローンかつ投資をされているとのことで、とても参考になります。やはり実践されている方のお話は大変ためになります。
      「負債を抱える負担感より生命保険に入っている安心感」とはとても新鮮な考えでした。ローンとの付き合い方を考えさせられる名言だと思います。。

      頂いたコメントは今後の選択に大きな影響を与える程貴重なものでした。どうも有難うございます!
      また改めて記事をまとめてみたいと思います。

  3. 名無し より:

    住宅ローン手数料と抵当権設定費用を入れて計算してますか?

    • MM より:

      名無しさん

      それらを考慮していませんでしたのでそれら込みでも見てみます!
      有難うございます!