こんにちは、兼業投資家のMMです。
現在は家計資産での資産運用を行っていますが、防衛的投資家のスタイルを取り、損をしないことを第一に掲げています。
具体的にはインデックス投資、バリュー株投資の二本立てで、短期の利益を目的とせず長期視点となります。
短期的な市場動向に左右されない、いわゆるほったらかし投資を実践しているため、基本的に資産変動は月に一度のチェックとしています。
そんな自分ですが、実は過去に外国為替証拠金取引(FX) を行っていました。
さすがに家計資産からの出資はありませんでしたが、自分の小遣いの範囲で行っていて、定期的に利益を出せるようになれば資産運用の手段の一つにしようと思っていました。
ですが、2015年8月に株式市場で起きたチャイナ・ショック、2016年6月に起きた BREXIT ショックに巻き込まれた経験から、FXでの資産運用はやるべきで無いと改めて思うようになりました。
目次
FXを始めたきっかけ
元々投資を始めたのは2011年になります。投資を始めたきっかけから引用します。
そんな僕が投資を始めることになったのは東日本大震災が起きた2011年の事でした。
震災の影響で会社に行ってもほぼやることが無い状態が半年程続いていました。
その時にふと「このまま会社が無くなったら、何も能力が無い自分には受け口が無いんじゃないか」と考えて、何か始めようと思って頭に浮かんだのが経済の勉強でした。
経済を知っておけばその知識がいつか役に立って、メシのタネになるかもしれないと考えたからです。
経済の勉強といっても何をしたら良いか分からなかったので、とりあえず経済ニュースを見ることにしましたが、他人事のように思えてあまり頭に入ってきませんでした。
そこでどうしたらニュースを見れるようになるか考え、その時に「投資だ!」と考えました。
そしてインデックスファンドへの投資積立を始めましたが、経済ニュースを見ていると株式市場より先行している外国為替にも興味が出てきて、外国為替を知ることはもっと勉強になると思い、外貨MMF⇒FXという流れで始めることになりました。
FXを始めた当時の経済状況
2011年からFXを始めましたが、当時はリーマンショックから回復しつつあった中の震災で再び日本経済が苦境に立たされていました。
世界中でリスクオフムードとなっており、リスク回避マネーは安全通貨であった円に向かい、1ドル=75円の超円高時代、輸出企業は為替で次々に利益が圧迫され減収減益、ボーナス減など家計にも大きく影響を及ぼしていました。
日経平均も7,000円台となり、6,000円台に突入するとかドル円も60円台に向かうといった悲観ムードがありました。
日本人のFX取引は基本的に買い(ロング)で入る人が多いと言いますが、僕も例に漏れず基本的には買いで入り、一番初めに取引した通貨は高金利で人気の 南アフリカランドー円 のペアでした。
取引の1時間後には+1,000円となり、ギャンブルを全くしていなかった自分にとっては、この短時間で1,000円も得られたことが信じられず、為替って凄いなと思っていましたが、翌朝起きたら -5,000円でロスカットされていて恐怖も感じました。
FXの通算成績
参考までにFXの通算成績になります。
2011年の履歴が残っていなかったのですが、おそらく少額なので2012年以降とします。
2011年~2013年までは SBI FXα、2013年~2016年はアメリカのFXCMで取引を行っていました。
*FXCM日本円と日本円合計は換算して参考に載せています。
年度 | SBI FXα | FXCM($) | FXCM(\) | 日本円合計 |
---|---|---|---|---|
2012 | ¥36,368 | ¥36,368 | ||
2013 | ¥164,576 | $873 | ¥91,937 | ¥256,513 |
2014 | $2,942 | ¥352,098 | ¥352,098 | |
2015 | -$1,077 | -¥129,552 | -¥129,552 | |
2016 | -$3,015 | -¥352,604 | -¥352,604 | |
2017 | ||||
合計 | ¥200,944 | -$277 | -¥38,122 | ¥162,822 |
実はプラスで終わることが出来ていますが(+16.3万円)、これは辞めるタイミングがたまたまあり、ラッキーだったためです。
日本円のプラスは海外赴任で口座を閉じなければならなかったために2013年に強制的に終了したこと、FXCMは2016年の BREXIT の大荒れ相場に巻き込まれて強制ロスカットになったことです。
もしこれらが無ければ今でも資産運用の手段として考えていたかもしれません。
ちなみに2015年のチャイナショック前までは、利益は $5,000(約55万円)まで行っていまて、実際の損失額としては -$4,000 です。
2016年の損が BREXIT になります。
これらのお金があればと思いますが、小遣いからやっていたことが唯一の救いですね。。
FXでの取引スタイル
FXでの取引スタイルはテクニカル分析を行おうと思っていましたが、実際は「何となく」+「含み損になったらナンピン買い」というものでした。
時々モーニングサテライトの為替予想やFISCOの為替予想を見て、その通りに取引も行っていたりしました。
基本的に買い(ロング)で入り、取引通貨は円とのペアになりますので、簡単に言うと円安になれば利益が出て、円高になると損をすることになります。
2012年以降、安部政権・黒田総裁が決まってからは急速に円高が是正され円安が進んでいましたので、たまたま自分のやり方と為替の流れが合って利益が出やすい状況にありました。
アメリカに行ってからも基本的に円安傾向は続きましたので、取引をすれば利益が出る、いわゆるボーナスステージでした。
チャイナ・ショック、BREXITの大荒れ相場に巻き込まれて
利益を上げ続けて「これは資産運用も行けるかも」と思っていた矢先、2015年8月のチャイナショックに巻き込まれます。
ダウ平均が一日で1,000ドルも暴落し、当時保有していた豪ドル円がわずか15分位の間で92円⇒82円に一気に大暴落、その時あった含み益 5,000ドルが見る見る減っていき、急いで売りをした時には 4,000ドルの損失となりました。
その後残った資金で安全目の取引を少しずつ行い、また利益を得ていたのですが、2016年6月の英国欧州離脱問題(Brexit)投票までポンド円ペアを持ち越してしまい、投票の3時間程でポンド円が 160円⇒130円に大暴落、強制ロスカットで3,000ドルの損失となりました。
FXは信用取引と同じくレバレッジを掛けますので、場合によっては損失が自分の投資金額以上になる可能性があります。(=借金を背負う)
今回の2回の暴落に巻き込まれながらも、損失が投資金額を超えなかったこと($300で始めているため)、日本との通算でプラスで終われていることはラッキーです。
節約家の自分にとってはこのような大金を失ったことはかなり大きいことですが、始めるにあたり家計とは完全に切り離していたこと、経済の勉強を第一として考えていたこと、最悪利益を上げた分を無くなっても良いと考えていたことで、冷静さを保てていました。
ただもしこれが家計の資産運用であったら。。。と考えるととてもおそろしいですね。。
FXはマイナスサムゲームである
FXは利益を得る人と損失を被る人の総額がイコールになるゼロサムゲームです。
むしろ取引の度にFX業者に手数料を払わなければいけない分マイナスサムゲームとも言われています。
弱肉強食の世界で、生き残るためには常に勝ち続ける必要があり、しかもプロである機関投資家や経験の長い人を相手にしなければなりません。
もちろんセンスがある人だったり、先を予測出来る人であれば利益を上げ続けることが出来ます。
ですが、殆どの人にとってゼロサムゲームで利益を上げ続ける(勝ち続けること)は不可能です。
正直「運」が左右する所が大きく、家計の資産運用をするにはリスクが高すぎます。
FXで資産運用はやるべきでない
元々リスクがあることが知られているFXですが、自分自身の経験を通しても資産運用には出来ないことを実感しています。
損をしたくない防衛的投資家であれば尚更です。
もし周りの人がやりたいと言ったら多分止めると思います。。
もちろん始めることは自由ですが、始める前には「FX 大損 ブログ」でググってみることをオススメしたいです。
まとめ
自分自身の暴落巻き込まれ経験からFXは資産運用は出来ないことを展開してみました。
資産運用はあくまでお金を増やす手段であり、そのお金も人生を豊かにするための手段でしかありません。(参照記事 お金はあくまで手段である!マネーの「自己目的化」に気をつける)
そのお金に振り回され過ぎることは本末転倒です。
資産運用の方法としてはインデックス+バリュー投資でのんびりやる方が良いなと思いますし、おすすめです。
コメント
久しぶりにコメントさせて頂きます。私はfxで約三千万円溶かしました。期間は二年未満の短期です。へたに金を持っていたことが災いしました。損切り出来ずにナンピンしているうちに証拠金が数千万必要で、身動き取れなくなりました。もし、あのとき、三千万円を米国連続増配株に投資していたら、今頃リタイア出来てましたね。
dividend samuraiさん
コメント有難うございます!
3000万円ですか。。。自分とは桁違いの金額なのでショックも相当ですよね。。
信用取引って本当に怖いですよね。。
確かにたらればを行ったらキリが無いですが、無くなって初めて大切さというか重要さに気づきますよね。
でもそれらを経て今がありますので、「良かったこと」と言えるように長期投資で経済的自由を手に入れたいですね!
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