こんにちは、米国赴任中のMMです。
海外駐在経験があると、どうしても周りの人からは英語ができると思われることが多いです。
駐在期間は人によって様々で、3年、5年あたりが多いと思いますが、海外駐在=海外に住む=毎日英語を使うというイメージがあるので、海外駐在経験があれば英語が出来るようになると思われるのも無理はないことです。
実際僕自身も駐在期間は5年と言われていたのと、周りから「5年居れば何もしなくても英語ができるようになるよ」と言われていたので、赴任直前は英語の勉強の手をかなり緩めていました。
どうせできるようになるんだから今やることは無い、と思ったんですね。
ですが実際に赴任してみると、「海外駐在で英語ができるようになる」は半分正解、半分間違っていることが分かりました。
目次
リスニングは皆出来るようになる
まずリスニングに関してですが、リスニングはある程度生活していると皆できるようになります。
極端なことを言うと特別に勉強をしなくてもリスニング力は伸びます。
海外駐在経験をすると、スピーキング、リスニング、ライティング、リーディングの中ではリスニングが間違いなく一番伸びると思います。
TOEICのリスニングパートも赴任前は全然出来ていなかった人でも、駐在経験後は8割以上から満点近くまで取れるようになっています。
赴任当初の僕は、周りが何を言っているか全くわからずかなり困惑していましたが、他の駐在員の方たちはアメリカ人の話す英語について行き、殆ど理解をしていて、凄いななんて思っていました。
駐在員歴が少し長くなってきた今、新しく来た人も色々見る機会が増えてきましたが、いずれの人もアメリカ人の英語を問題無く理解できるレベルまでリスニング力が向上しています。
大体半年から1年位でリスニングができるようになり、1年以上いる人で業務上の英語が聞き取れないという人はおそらくいません。
そのため、海外駐在をするとリスニング力が伸びると言う事が出来ます。
どうじてリスニングは伸びる?
英語が聞き取れないパターンとしては2つあると分析をしています。
- 英語の”音”が聞き取れない
- 英語以前に内容(ルール)が理解できない、日本語で話されても分からない
これら2つの共通点としては、時間が経てば慣れるということです。
「英語の”音”が聞き取れない時」のパターンは、英語の速さに耳が慣れていないだけで、これは英語環境にいればその速さに自然と耳が慣れてきます。
「英語以前に内容が理解できない、日本語で話されても分からない」のパターンは、英語力ではなく、生活習慣の違いや文化の違いによるものであり、これは実際にそこの環境にいて仕事をしていたり、生活をしていくことで見えてくるものです。
そしてその環境に慣れ、ルールが分かってくるとある程度予想がつくように慣れます。
リスニング力は予想力ですので、予想が出来るようになるとリスニング力が向上します。
なのでリスニングは海外駐在をするだけで伸びるのです。
スピーキングは伸びない!
一方スピーキングは海外駐在をするだけでは伸びません。
スピーキングの伸びは個人によって大きな差が出てきます。
ネイティブに近い位までスピーキング力を高める人もいれば、海外赴任前とさほど変わらない英語力のままの人もいます。
スピーキング力を高めた人の例で言うと、発音、流暢さ、振る舞いや考え方などがアメリカ人に近く、またプレゼンや発表などでもアメリカ人に笑いを提供しつつ、話に引き込める人が居ます。
変な話、普通のアメリカ人よりもアメリカ人ぽいと言えるかもしれません。
一方でスピーキング力があまり伸びなかった人は、単語のみの使用が多く、発言自体も少なく、英語へのストレスもかなりあるようです。
このようにリスニングと違い、スピーキングに関して海外駐在をするだけ伸びるということは決してなく、個人次第であると言えます。
どうしてスピーキングは伸びない?
海外駐在しながらもスピーキングが伸びない理由は2つあります。
英語が避けられる環境にある
一つは日系企業に限った話になってしまいますが、英語を避けられる環境があることがスピーキングが伸びない大きな原因の一つです。
日系企業であれば周りに他の日本人がいたり、もしくは日本とのやり取りだけに専念したり、英語を避けようと思えばいくらでも避けることが出来ます。
アメリカ人とのコミュニケーションが必要になった場合も、最悪他の日本人に同行してもらったり、日本語だけで業務を行うことも出来ないことは無い場合もあります。
勿論英語が出来た方がコミュニケーションはスムーズですし、情報もどんどん入ってきますし、業務の効率化も出来ます。
ですがそれらを犠牲にすることで、英語を避ける事もできるのです。
自主勉強が必要
もう一つはスピーキング力の向上には自主勉強が必要なことです。
スピーキングはアウトプットですので、スピーキング力の向上には英語を発するというアウトプットを繰り返す必要があります。
つまり自ら会話の機会、もしくは英語を発する機会を作り、英語を発するという練習を何度も繰り返す必要があります。
慣れれば自然と向上してくるリスニングと違い、自ら手間を掛けて勉強(アウトプットの練習)をしなければいけないということで、これが殆どの人にとっては面倒に感じてしまいます。
実際、赴任当初は殆どの人がスピーキングの勉強を始めていますが、それが半年、1年、それ以上継続している人となるとおそらく1割以下にまで減ってしまいます。
必要最低限のスピーキング力を手に入れたら勉強をやめてしまう人はとても多いです。
これら2つの理由により海外駐在をするだけではスピーキングは伸びないのです。
スピーキングを伸ばすための方法
確かに必要最低限のスピーキング力を手に入れれば、業務をこなすことができるので、それ以上のスピーキング力を手に入れるために手間を掛けて勉強することが億劫かもしれません。
ですが、更なるスピーキング力の向上は周りの信頼を集めたり、情報が集まってくることで、業務の効率化に繋がり、結果的に自分の仕事を楽にすることに繋がります。
また手に入れたスピーキング力というのはそのまま自分のスキルとなり、労働市場における価値を高めることに繋がります。(転職がしやすくなる、社内での評価が上がる)
そのために、スピーキング力の向上のために勉強をすることをおススメします。
勉強の具体的な方法というのは、上記の通りスピーキングの向上にはアウトプット(英語を発する)が不可欠ですので、アウトプットする機会を増やすことです。
要は話し相手が居れば良いので、思いつくままに候補を挙げてみます。
- 社内で一緒にお昼ご飯を食べれる友人を作る
- 社内の言語交換プログラムを利用する(制度があれば)
- meet upで英会話の会に参加する
- Volunteer Match でボランティアに参加する
- 近所のカフェやスーパーのレジの人と話す
- 英会話学校に通う
- オンライン英会話をやる
ですが、上記の場合はアメリカの場合であって、日本でも有用なのは英会話学校かオンライン英会話です。
実はアメリカにいても有用なのは、自分の話すターンが多い(アウトプットする機会が多い)のは英会話学校かオンライン英会話です。
他の手段も交流を図るという意味では多いと思いますが、一方的にこちらが話すもしくは殆どこちらが話すということはしづらいかもしれません。
英会話学校かオンライン英会話であれば、相手も仕事ですので、こちらがずっと話を続けててもしっかりと聞いてくれますし、こちらも気を使わなくてすみますね。
更に費用の面から言ってもやっぱりオンライン英会話がコストパフォーマンスが良いと思います。
とにかく話す機会をたくさん作ることがスピーキング力向上には不可欠です。
まとめ
海外駐在をしてもリスニングは伸びますが、スピーキングは伸びません。
スピーキングを伸ばすためには自ら勉強することが必要です。
仕事も忙しいし、それ所じゃない人もいるかもしれませんが、スピーキング力向上は自分の仕事を楽にしますし、何より英語が楽しくなるので、ストレスも軽減してくれます。
確実にリターンが見込めますので、リソース(時間と費用)を投資し、大きなリターンを得るべく頑張っていきましょう!