こんにちは、兼業投資家のMMです。
大学を卒業してから随分経ちましたが、「大学生活は人生の夏休み」と言われる通り、自由な生活ができていたなと感じます。
本業の勉強の方はというと、レポートやテストはしっかりと取り組んでいたつもりでしたが、何を学んだかと言われると思い出せない位のレベルです。
大学入試にあたって、特にやりたいこともなかったので広く学べる専攻にしましたが、学生のうちは何がやりたいかなんて中々わからないものです。
社会人になった今だと「あの学問は実学的だ」とか「この学問に興味がある」とかが色々出てきますよね。
ふと経済界のトップ達は大学時代に何を専攻していたのだろうということが気になりました。
自分はおそらく今後もう大学で学ぶことはありませんが、今後大学で学ぼうとしている人が周りにいたら何かヒントが出せるかもしれないですし、投資家としても「この専攻のCEOだとリターンが大きい」という共通項が見えるかもしれないと考えました。
そこで世界時価総額上位30社のCEOの大学時代の専攻を調べてみましたので、紹介しようと思います。
世界時価総額上位30社のCEOの大学時代の専攻一覧
2017年6月15日現在の世界時価総額上位30社のCEOの大学時代の専攻一覧になります。
参照元は各社 HPや Wikipedia となります。
順位 | 企業 | CEO | 学位 | 大学 |
---|---|---|---|---|
1 | アップル | ティム・クック | 生産工学 | オーバーン大学 |
2 | アルファベット | ラリー・ペイジ | 計算機工学 | ミシガン大学 |
3 | マイクロソフト | サティア・ナデラ | 電気工学 | マンガロール大学 |
4 | Amazon | ジェフ・ベゾス | 計算機工学 | プリンストン大学 |
5 | マーク・ザッカーバーグ | 計算機科学/心理学 | ハーバード大学 | |
6 | バークシャーハサウェイ | ウォーレン・バフェット | 経営学 | ネブラスカリンカーン大学 |
7 | ジョンソンエンドジョンソン | アレックス・ゴースキー | 科学 | 米国陸軍士官学校 |
8 | エクソンモービル | ダレン・ウッズ | 電気工学 | テキサスA&M大学 |
9 | JPモルガン | ジェイミー・ダイモン | 心理学/経済学 | タフツ大学 |
10 | アリババ | ジャック・マー | 英語学 | 杭州師範大学 |
11 | ウェルズファーゴ | ティム・スローン | 経済学/歴史学 | ミシガン大学 |
12 | ゼネラルエレクトリック | ジェフ・イメルト | 応用数学 | ダートマス大学 |
13 | ウォルマート | ダグ・マクミロン | 経営学 | アーカンソー大学 |
14 | バンクオブアメリカ | ブライアン・モイニハン | 歴史学 | ブラウン大学 |
15 | AT&T | ランドール・ステファンソン | 会計学 | セントラルオクラホマ大学 |
16 | P&G | デイビッド・テイラー | 電気工学 | デューク大学 |
17 | ロイヤルダッチシェル | ベン・ファンブールデン | 化学工学 | デルフト工科大学 |
18 | 中国移動通信 | 李躍 | 電信学 | 北京郵電大学 |
19 | Visa | アルフレッド・ケリーJr | 経営学 | アイオナ大学 |
20 | ノバルティス | ジョゼフ・ヒメネス | 経済学 | スタンフォード大学 |
21 | シェブロン | ジョン・ワトソン | 農業経済学 | UCデービス |
22 | コムキャスト | ブライアン・ロバーツ | 財政学 | ペンシルベニア大学 |
23 | アンハイザーブッシュ | カルロス・ブリト | 機械工学 | リオデジャネイロ連邦大学 |
24 | ファイザー | イアン・リード | 化学工学 | インペリアルカレッジロンドン |
25 | コカコーラ | ジェームズ・クインシー | 電気工学 | リバプール大学 |
26 | 中国天然石油 | 蔣潔敏 | 地質学 | 中国石油大学 |
27 | ベライゾン | ジョン・ストラトン | 工学 | コーネル大学 |
28 | ホームデポ | クレイグ・メニア | 人事行政学 | ミシガン州立大学 |
29 | フィリップモリス | アンドレ・カランザポラス | 電気工学 | スイス連邦工科大学 |
30 | オラクル | ラリー・エリソン | 情報工学 | イリノイ大学 |
*一部日本語訳が難しかったのと、詳細が無かった人もいるので、その点はご了承ください。
*マーク・ザッカーバーグは中退して起業しています。
文系・理系の比率
30名の殆どはアメリカの大学出身で、アメリカでは文系・理系という日本のような括りは無いのですが、日本の文・理に分けた時の比率を見てみます。
複数専攻をしている人は、それぞれの専攻を別でカウントしています。
専攻 | 文/理 |
---|---|
経営学 | 文 |
経済学 | 文 |
心理学 | 文 |
英語学 | 文 |
経済学 | 文 |
歴史学 | 文 |
経営学 | 文 |
歴史学 | 文 |
会計学 | 文 |
経営学 | 文 |
経済学 | 文 |
農業経済学 | 文 |
財政学 | 文 |
人事行政学 | 文 |
生産工学 | 理 |
計算機工学 | 理 |
計算機工学 | 理 |
計算機科学 | 理 |
心理学 | 理 |
科学 | 理 |
電気工学 | 理 |
応用数学 | 理 |
電気工学 | 理 |
化学工学 | 理 |
電信学 | 理 |
機械工学 | 理 |
化学工学 | 理 |
電気工学 | 理 |
地質学 | 理 |
工学 | 理 |
電気工学 | 理 |
情報工学 | 理 |
文系が44%(14/32)、理系が56%(18/32)となりました。
個人的には理系の方が遥かに多いと考えていたので、この比率が意外でした。
理系の方が経済界では大成するイメージを持っていましたが、文系も引けを取らないレベルですね。
専攻別ランキング
次に専攻が多かった順に並べています。
専攻 | 人数 |
---|---|
電気工学 | 5 |
経営学 | 3 |
経済学 | 3 |
計算機工学/計算機科学 | 3 |
化学工学 | 2 |
歴史学 | 2 |
心理学 | 2 |
会計学/財政学 | 2 |
機械工学 | 1 |
情報工学 | 1 |
生産工学 | 1 |
工学 | 1 |
応用数学 | 1 |
科学 | 1 |
農業経済学 | 1 |
人事行政学 | 1 |
英語学 | 1 |
地質学 | 1 |
電信学 | 1 |
一位は電気工学の5人でしたが、エンジニアという感じの割とイメージ通りでした。
そこから文系の経済学、経営学と続きますが、やはり全体的に工学系が多く元々はエンジニア出身の人が多いのだと思います。
個人的に気になるのは、計算機科学/計算機工学、心理学、歴史学です。
このランキングを調べるまで計算機科学/計算機工学という学問を知りませんでしたが、コンピューター科学とも言い換えられ、情報やITと言えそうです。
心理学、歴史学は、一見実学には向いてなさそうですが、心理学はマーケティングやマネジメント、歴史学は過去から学んで将来につなげる、という点がCEOの能力と合致しているのかなと思います。
英語学を専攻して時価総額トップ30のCEOになれるというのもすごいですね。
それ以外の能力も必要ですが、英語の可能性を感じます。
何専攻のCEOの企業に投資をしたいか
投資家の観点から何を専攻していたCEOに投資をしたいか考えてみましたが、今回のランキングからは計算機工学専攻のCEOになります。
実際専攻していたのは、アルファベット(Google)の ラリー・ペイジ、Facebook の マーク・ザッカーバーグ、Amazon の ジェフ・ベゾス です。
米国ITビッグ4の内3人が学んでいたということで、とても期待できる専攻だと感じます。
この中でも大学以降に大学院に進み、経営学修士(MBA)を取っている人も多くいますので、必ずしも大学時代の専攻が直結しているわけではないですが、それでも共通項ではあります。
この情報を知ると、もし自分が大学生だったら計算機工学を学んでみたいなと思ったかもしれません。(出来るかどうか、興味を持てるかどうかは別問題です)
*日本では計算機工学は情報工学の一部としている所もあるようです
大学時代の学問は力であり、ハードスキルである
ランキングを見ると、大学時代の専攻を生かしている人が多いイメージを受けます。
もちろん会社に入ってから知識をつける場合もありますが、即戦力が求められるアメリカでは、大学時代の知識がそのまま武器になります。
ですので、専攻の知識を生かせる仕事につき、その後はその道のキャリアを突き詰めることが多いです。
自分はというと大学時代に学んだことが現在は生きておらず、むしろ殆ど忘れています。
大学で学んだことを仕事に生かすなんて考えていませんでしたし、むしろ仕事のイメージもつかなかったのでしょうがないかとは思います。
ですが、大学時代の学問というのは自分を助けてくれる力になりますし、能力を示すハードスキルでもあります。
学問にしっかり取り組めて、その知識が生かせる環境が整うと良いなと考えます。
まとめ
時価総額世界トップ30位までのCEOの大学時代の専攻について調べてみました。
本当はS&P500の全企業のCEOの専攻を調べてみたかったのですが、その情報のまとめがさすがにアメリカのサイトでもなかったので今回は時価総額トップ30位としました。
500社を見てみると何かしらの傾向が見えてくるかもしれません。
投資家としてもあらゆる角度から企業を見てみるのは面白いですね。
今後もあらゆる角度からモノゴトを見ていこうと思います。