こんにちは、兼業サラリーマンのMMです。
アメリカに来て働いていると、日本との働き方の違いを感じることが多いです。
( 参照記事:結果主義と過程主義 – 日米の働き方の違い、アメリカの会社は日本より働きやすい!そう思う9つの理由)
そしてその働き方の違いは文化に起因するものであり、また教育システムにも大きく関わっていると感じます。
日本の生産性は先進国の中で最下位と言われ、それが原因で長時間労働を引き起こしていると言われています。
個人的には現在の労働環境というのは詰め込み型教育が影響していて、この教育の改善が必要だと感じています。(参照記事:投資家として考える「日本の詰め込み教育の功罪」)
教育システムも労働環境もすぐに変えることはできませんが、実は日本でもアメリカ型システムが働いている所があります。
それが野球界です。
現在の野球界はビジネス界の2歩先を行っていて、日本の教育システム、労働環境の改善のサンプルになれると考えています。
そう思う理由を展開していきます。
完全実力主義
まず第一に完全実力主義であることが挙げられます。(特に強い学校、チームであればあるほど)
会社であれば過去何か実績を残せば昇進し、特にその後大きな実績がなくても基本的に降格などはありません。
ですが野球においては、いくら輝かしい経歴を持っていたとしても、結果を残さなければメンバーから外れます。
主軸である4番バッターでも打てなければ変えられ、エースでも抑えられなければ変えられます。
多くの日本企業では評価項目に「プロセス(過程)」が入っており、例え結果が出なくても努力をしていれば評価をされます。
正しいプロセスを確立することは再現性を高める上でとても重要なことですが、実際の所は悪い言い方ですが、努力しているというポーズさえしていれば評価をされます。
一方野球においては、あくまで努力は結果のための手段、結果で判断をされるため結果を残すことを第一にします。
そしれこれらの結果はイメージや印象で語るのではなく、全てデータで表れ評価されるため、公平性があります。
勿論努力することは大事ですし、正しいプロセスも勿論必要なことですが、「努力のための努力」と「結果のための努力」では当然結果が違ってきますね。
頭を使う
学校の授業、塾、受験、入社、会社員生活と日本のシステムではあまり自ら考え、それを行動に移す機会がありません。(少なくとも自分はそうでした)
言われたことを理解し実行に移すことに関しては世界トップクラスだと思っていますが、ゼロから考え行動することは苦手です。(言い変えると裁量権を与えられることが苦手と言えそうです)
ですが野球界(スポーツ界全般も)では、結果を残すために、上達するためには何が自分に足りないかを考え、その足りないものを補うための行動を起こす必要があります。
また試合に挑む際にも、どうやれば相手に勝てるか、打者であればどうやれば相手投手を打てるか、投手であればどうすれば相手を打者を抑えられるかをデータを基に分析、考えます。
チーム内でもレギュラーを勝ち取るために、自分の強みは何かを理解し、どうやって自分の秀でている部分を生かせるかを考えます。
進路を考える上でも、最終目標が例えばプロになるであれば、どうすればプロになれるか、プロになるために必要な進路はどういうものか、そのために自分が身につけるべき能力は何かを自分で決めます。
この「考える」習慣をつけることはアメリカ教育で最も意識されているものの一つです。
学校教育や日本の社会システムではあまり得ることが考える機会が野球界では得ることができ、訓練されます。
そしてこの「自ら考え、行動する=セルフマネジメント能力」はビジネス界でも大きく役に立ってくれますね。
タイムマネジメント
時間が有限であるのは誰にとっても変わらない事実です。
それは球児たちにとっても一緒で、一日に練習できる時間は限られています。
途中でちょっと休憩を多く取ったり雑談をしたから、今日は練習時間を伸ばそうという考えはありません。
グランドが狭かったり、練習時間を短くせざるを得ない環境もあります。
そのような限られた状況の中でも強くならなければなりませんので、成果を最大限出すべく、練習の効率化、生産性の向上を行います。
終わりの時間を伸ばすことは出来ませんので、いかに時間内で行うかを工夫します。
ムダを無くして使うべき所に時間を使うという所に関しては、先進国の中で厳しい状況にある日本のホワイトカラーの生産性も見習うべき所があるかもしれません。
まとめ
以上が僕が野球界がビジネス界より進んでいると思う理由です。
日本の野球界の現状というのはアメリカのビジネス界に非常に近いものがあると思います。
これは野球がアメリカ発祥で、近年は技術とともにアメリカ文化も一緒に入ってきていることが要因ではないかなと考えています。
色々と書きましたが、こういう理由でも息子にも野球をやってもらいたいのです。。