【米国株現地レポート】ケリーサービス(Kelly Service Inc : KELYA)

こんにちは、米国株バリュー投資家のMMです。

米国株への投資を行い、且つせっかくアメリカに住んでいるということで、色々な企業の分析をしつつ現地レポートを書いていきます。

今回は米国人材コンサルタント業界のパイオニアであるケリーサービス(Kelly Service Inc : KELYA)を調べてみます。

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基本情報

ケリーサービス の基本情報をまとめます。

ケリーサービス(Kelly Service Inc )ってどんな会社?

人材派遣や転職サービスを提供する人材コンサルタント企業であり、IT・金融・法律・ヘルスケア系に特に強みを持っています。

ハイテク・新興企業が多いNASDAQ市場に上場し、S&P600にも採用され、Fortune500 企業でもあります(467位)。

株式市場における産業分類は プロフェッショナルサービス になります。

創業は1946 年アメリカのミシガン州トロイで、従業員数は8,100人、世界各国にも拠点を設けており、登録派遣者数は50万人となっています。

顧客は多くの業種にまたがりますが、Fortune100社の内の95社もその中に含まれます。

元々はオフィスサービスの提供をケリーサービスのオフィスで請け負っていましたが、その後顧客からの強い要望がありスタッフの派遣のスタイルが誕生しました。

オフィスサービスの従業員は女性が多かったため、当時新しかったこの派遣スタイルは “ケリーガールズ(Kelly Girls)”と呼ばれ、その後追随した他社の派遣スタッフもケリーガールズと呼ばれていました。

分業制が徹底しているアメリカでは、特定能力を持った従業員やオフィスサービスのアウトソーシングは必須となります。

売上構成

ケリーサービスの売上は以下の3つから成り立っています。

  • コマーシャル
  • プロフェッショナル
  • コンサルティング

コマーシャルとは、エクセル入力や事務作業サポートや、工場での製品組み立て、品質管理、等をこなせる人材の派遣になります。

プロフェッショナルとは、機械、化学、石油、製薬、IT、通信のエンジニアや会計、法律の専門家の派遣になります。

コンサルティングとは、業務プロセスや人材募集、給与プロセス等のコンサルティング業務となります。

地域別の売上構成比は以下の通りとなります。

構成 比率
米州 68%
欧州・中東 18%
コンサルティング 14%
合計 100%

Kelly Service Inc 2016 Annual Report より

米州と欧州・中東はコマーシャルとプロフェッショナルの売上合算、コンサルティングは全地域合計となっています。

CEO

現在の ケリーサービス の CEOは カール・カムデン(Carl Camden) で、1995年にケリーサービスに入社後、2001年から代表取締役、2005年からは創業者家族以外の初のCEOとなっています。

ケリーサービス以前はオハイオ州クリーブランドにあるキーバンクの副社長でマーケティングの責任者、広告会社のワイズアドバタイジングの代表取締役、オハイオ州立大学コミュニケーション学部の准教授を行っています。

またアメリカの中央銀行にあたるFRBを構成する一つのシカゴ連邦銀行の役員を2006年から務めており、アメリカ人材協会の役員も2005年から勤めています。

アメリカ中央部の経済界においては大きな影響力を持つ一人と言えます。

競合状況

まず米国人材コンサルティング業界の市場推移を見てみます。

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American Stuffing Association より

この業界は実体経済の影響を直で受けますので、2001年からの数年はITバブル、2008年からの数年はリーマンショックの影響で市場が縮小しました。

ですが経済の回復とともに市場は大きくなりますので、今後市場の下落と共に縮小はあり得るものの、基本的には右肩上がりになっていきます。

2015年時点での市場規模は1470億ドル(=16兆円)となります。

分業社会アメリカにおいては、全ての部門、人材を自社で完結する傾向にある日本企業とは違い、頻繁にアウトソーシングを行います。

そのため人材コンサルティング業界の競争は厳しく、アメリカ全土にサービスを展開している企業は約100社、地域ローカルで展開している企業は10,000企業にも上ります。

下記はケリーサービスのライバルである米国人材コンサル企業の売上トップ5になります。

順位 企業 Ticker 売上 シェア
1 アレジスグループ  – 829億ドル 9.2兆円 6.7%
2 アデコ ADEN 450億ドル 5.0兆円 3.6%
3 ランドスタッドホールディングス RAND 441億ドル 4.9兆円 3.5%
4 マンパワーグループ MAN 382億ドル 4.2兆円 3.1%
5 ケリーサービス KELYA 329億ドル 3.6兆円 2.6%

*Corner stone staffing 「2015 Largest Staffing Company」より

トップ5でもシェアが低いように見えますが、広い国土のアメリカではローカル地域ではその地域に根差した企業がかなり強いためです。

1位のアレジスグループは非上場企業の中ではアメリカで25番目の大きさを誇る企業になります。

Batterteamによると企業(依頼側)に最も評価されているのはケリーサービスで、その理由としては、歴史があって信頼があること、幅広い分野をカバーしていること、インテルやジョンソンエンドジョンソンから賞をもらっている実績があることが挙げられています。

財務状況

ここからは ケリーサービス の財務状況を纏めています。

売上推移

2012年から2016年の売上データになります。

2012 2013 2014 2015 2016
売上(100万ドル) 5,451 5,413 5,563 5,518 5,277
売上(億円) 54.5 54.1 55.6 55.2 52.8
前年比 99% 103% 99% 96%

2015年の販売減は世界的な経済不安を背景としたドル高による為替影響によるもので、実質は対前年超えとなっています。

2016年の販売減も2015年までカウントしていたアジア太平洋地域を別会社に付け替えたことによるもので、実質増になります。

それらを考慮すると緩やかに右肩上がりと言えますが、競争が激しい業界ですので注意が必要ですね。

EPS推移

同じく2012年から2016年のEPS推移になります。

*EPS(一株あたりの利益) =  当期純利益 ÷ 発行済み株式数

2012 2013 2014 2015 2016
EPS 1.32 1.54 0.61 1.38 3.08
前年比 117% 40% 226% 223%

2014年に一度大きく凹んでいますが、リストラによる経費増によるもので、2015年にも一部影響しています。

2016年は大きく改善されていますので、数字上はリストラが成功したと言えそうです。

バリュー株の基準に合うか

いつも株を買うときはベンジャミン・グレアムの7つの基準に合わせて、条件が合えばバリュー株であると判断し購入するようにしています。

項目 基準 KELYA
S&P格付け B以上
負債比率 1.1倍未満 0.0
流動比率 1.5倍以上 1.5
EPS成長 5年連続 3年
P/E 9倍未満 7.42
PBR 1.2倍未満 0.84
配当金の有無 有(1.3%)

7つの基準の内満たしているのは5項目となりますので、グレアムの基準に則るとバリュー株とは言い切れませんが、ほぼ満たせていること、余剰資金を寝かせたままであることから今回は投資することにします。

分析しても将来どうなるかは誰にもわかりませんが、割高感のある米国株式市場では数少ない割安株かつ経営がしっかりしているように見えるので投資することにしました。(金額は800ドル)

とにかく少しでも利益を上げられれば良いなと思います。

まとめ

バリュー株に見えましたので投資をすることにしました。

ただ業界的には競争がかなり厳しく、また新規参入もしやすいことから将来の保証は無いに等しいです。
ですが、安全な財務体質と業界を作り上げてきたパイオニアであること、今後もアウトソーシング市場は大きくなっていくことから期待をしたいと思います。
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