海外赴任後の給料ってどうなる?現役海外駐在員が仕組みを解説してみる

こんにちは、海外赴任中のMMです。

海外赴任とか海外駐在という言葉を聞くと、何となく「給料がたくさんもらえる」とか「手当がたくさん付く」というイメージがありますよね。

ですが実際に現地での給料がどうなるかの情報は中々ありませんし、どのような根拠で算出されているかもわかりにくいものです。

サラリーマンにとって「給料の仕組みを知ることは」最も大切なことの一つですので、算出方法を知っておいて良いことです。

ですので、海外駐在後の給料がどのように計算され決まっているかを、現役駐在員の立場から解説しようと思います。

もちろん会社によって個々の事情は変わりますので一概に全て同じとは言えませんが、一番使われている考えを紹介します。

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海外駐在員の給料は「現地給料」と「海外赴任手当」

海外駐在員の給料は、基本的に現地通貨で受け取る現地給料日本円で受け取る海外赴任手当の二本立てになります。

現地給料は現地で暮らしていくためのお金になり、海外赴任手当はそのまま赴任期間中の貯金となることが一般的です。

現地給料は「購買力保証方式」で決まる

現地通貨で貰う給料は、一般的には「購買力補償方式」に基づいて決められます。

購買力保証方式とは簡単に言うと、外国でも日本と同じ生活が出来るだけの給料を保証する、という方式です。

多くの企業はこの購買力補償方式を使っていますが、客観的なデータを使うこと、他社も多く使っていることがメリットになります。

購買力補償方式の具体的な算出方法はGerbera Partnersにある下記図が参考になります。

20140726図

日本で貰っていた給料から生活するのに必要な生計費を算出し、その生計費に生計費指数と為替レートを掛けたものが現地給料になります。

生計費はどうやって出している?

日本で貰っていた給料から生計費を算出する必要がありますが、その生計費というのはどういう基準で出されているものでしょうか?

世界最大の人事マネジメント会社であるマーサー生計費レポートを作成していて、殆どの企業はそのレポートを基に生計費を算出しています。

ですが、そのレポートは有料会員(主に企業)のみに公開されているので、一般の人は見る事が出来ません。

なのであくまで個人的な感覚ですが、日本で貰っていた給料の基本給(残業などの手当なし)がそのまま生計費として使われている印象を持っています。

額面が30万であれば、30万円を生計費として見なされる、といった感じです。

生計費指数とは

ここで言う生計費指数とは各国の物価を指数化したものを指します。

生計費レポートと同じくマーサーが各国の生計費指数レポートを出し、日本国内の生計費に対して各国の生計費指数を掛けたものが赴任国での手取り給料となることが一般的です。

マーサーからのレポートは有料会員、企業のみに公開されていますが、外務省も同様のレポートを2010年に出していますのでまとめてみます。

地域 生計費指数
日本 100.0
アジア 99.5
大洋州 110.5
北米 110.4
中南米 103.6
欧州 128.2
中東 104.1
アフリカ 109.0

*参照 外務省「民間調査機関による一般的生計費調査の結果

考え方としては、アメリカの場合は日本に比べて生計費が10.4%程高いので、上記で算出される生計費にこの10.4%、それに為替が考慮されたものが現地給料となります。

例えばアメリカに赴任した場合、生計費(=日本での額面給料)が30万円だとすると、生計費指数の10.4%を掛けて33.2万円が現地給料の基本となります。

ここに想定為替レートを掛けますが、例えば1ドル=100円前提であれば、33.2万円×100= 3,320ドル が現地での給料となります。

現地給料は日本円との為替で変動することはなく、変動リスクは会社側が持ちますので、為替リスクを考える必要はありません。

海外赴任における生計費の考え方は日本での生活と同水準というものであり、米や味噌、しょうゆといった日本人の文化も考慮されています。

ですので輸入に頼っている国ほど食費は上がり、その分生計費が上がるため、もらえる給料は多くなります。

日本の口座に入る「海外赴任手当」

海外駐在員が受け取るもう一つの給料は日本の口座に入る海外赴任手当になります。

海外赴任をするとお金が貯まると言われるのは一般的にこの海外赴任手当を指します。

海外赴任手当と呼ばれるものには下記の3つが代表的です。

  • 海外勤務手当
  • ハードシップ手当 *該当国のみ
  • 単身赴任手当  *単身赴任者のみ

海外勤務手当

海外駐在をしていれば基本的に皆もらえるのがこの海外勤務手当になり、海外赴任中の日本口座に振り込まれる給料の中では一番大きな割合を占めます。

手当の額としては完全に会社次第となりますが、傾向として海外駐在員を多く輩出している企業程金額が少なく、逆に海外駐在員が少ない企業程手当を厚くしているようです。

ハードシップ手当

日本と比べて生活環境が厳しい国に赴任をしている場合はハードシップ手当がつきます。

先進国は日本と生活環境が変わらないもしくは良いですので、ハードシップ手当は途上国への赴任者へつきます。

単身赴任手当

家族を日本に残して単身で海外赴任をした場合、単身赴任手当がつきます。

これも会社によりますが、海外赴任の場合、単身赴任をした方がお金的にはかなり楽になるということが言われています。

手取りには入らない海外赴任手当

海外赴任をした場合の口座に入るお金としては現地給料と海外赴任手当の2つになりますが、それ以外にも手取りには入らない海外赴任手当というものがあります。

これも会社によって違いますが、一般的には下記になります。

  • 現地での住宅手当
  • 医療手当
  • 子供の教育費手当
  • 日本帰国費手当

家計支出の一番を占める住宅費が賄われるのはかなり大きいですね。

海外赴任はアジアが有利?

現地給料は日本人の食生活を考慮したものになっていて、日本製品や日本食に使う食材をを輸入に頼っている国はその輸入価格を基準に計算されています。

ですが殆どの人は現地国での製品や食材を使います。

そもそもの物価水準が高い欧米とは違い、アジアでは輸入品と現地スーパーでは価格差がかなりあります。

そのためアジアでは現地国給料よりも実際の生活費を抑えることができ、お金がためやすいという話を聞きます。

ハードシップ手当もつくことがありますので、お金の面を考えるとアジアは良い赴任先と言えるかもしれませんね。

海外赴任後の給料 (自分の場合)

説明だけでは分かりづらいですので、実際の僕の給料がどうなったかを例として挙げてみます。

海外赴任した時の日本での額面給料は28万円でした。

アメリカに海外赴任後、現地での給料は $3,100 (約32万、1ドル=114円前提)、海外赴任手当が月8万円でした。(ハードシップ手当は無し)

*生活立上のために、車や家具諸々で250万円程掛かっています。

ボーナスは日本時代の7割から8割が日本の口座に振り込まれていました。

役職が高い人、給料が高い人ほど海外赴任での恩恵を受けることが出来ます。

まとめ

海外赴任をした場合の給料は、現地給料と海外赴任手当の2つになり、加えて手取りに入らない海外赴任手当というものがあります。

細かい所は会社によりますが、現地給料の算出は客観的なデータを使うことが多いです。

現地給料も海外赴任手当も、日本での給料を基に算出しますので、給料が高い人ほど海外赴任でのお金の面での恩恵を受けることが出来ると言えそうですね。

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コメント

  1. もっそ より:

    非常に参考になる記事です!
    私も近い将来間違い無く海外赴任させられそうなので、
    海外赴任時の給与実態をここまで細かく参考にできるのは大いに助かります。

    にしても中南米の生計費指数が日本よりも高いのは意外でした!
    私の場合、最初は中南米での海外赴任が濃厚なので思わず反応しちゃいました。

    そしてMMさんの場合は海外赴任中のボーナスが8割程度なのですね・・
    うちの会社もそうなのかなーと心配になります笑

  2. MM より:

    もっそさん

    実際は会社によって違うことも多いのですが、お役に立てられたのであれば何よりです!

    おそらく中南米の場合は輸入品が多いからだと思いますが、現地調達できればかなり費用は抑えられると思います。

    ボーナスは会社によりますが、多分自分よりは貰えると思います。。